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2010年 07月 09日
晴れ間が出た。気温はすっかり真夏のそれ。夕刻、裏の森から蝉の声が聞こえた。
デザインワークの80%は、思考だと常々言っている。最終的には、かたち、素材、色が決まるが、それはあくまでも結果であって、そのことばかりを意識していては、デザインは必ずしも解決策になり得ない。もっとも、思考が重要なのは、デザインに限らない。ここの厚みが成否を分ける。 こうした思考のプロセスは、大きく2段階に分かれると考えている。まず、なにが問題なのかを正確に把握する「問題把握の段階」。次に、捉えた問題を解決する方策を探り、導き出す「問題解決の段階」。問題把握が曖昧だと、間違った方向で努力を重ねる滑稽も生じかねない。目の前の枝葉末節に惑わされず、目に見えないこともある本質をいかに掴み取るか。前半の集中力はここに注がれる。 正しい病状診断があって、初めて適正な投薬や手術のあり方が浮かび上がる。名医か否かの評価は、問診の鋭さ。病状=問題がはっきりしたら、治療=解決方法を探る。プランニングの後半戦。アイデアが噴出するとき。ここが貧弱だと、敵は見えても何もできない。創造力が試されるピーク。具体化の核心。個人的には一番体力が要るような気がするが、全プロセス中で最高に興奮するときでもある。 明日は、10未来デザインステージが早くも第3回目。ゲストは久しぶりに再会する城谷耕生氏。
by ezoenaoki
| 2010-07-09 22:30
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