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2006年 04月 03日
世間より少し遅れ、ついに向かいの山桜が花を咲かせ始めた。誠に美しい。
さて、一昨日の4/1、福岡市の「手の間(てのま)」で第1回職人講座が開かれ、僕が司会進行を仰せつかった。ゲストは大分県日田市で左官業を営む原田進氏。一部ではすでにかなり有名な職人だ。もう一人は高木正三郎氏。こちらは、「月刊 左官教室」というディープな専門誌に連載を持つ異色の建築家。 会場の手の間は、大都会のビルにあって、土壁や土間を備えたユニークな空間なのだが、その設計が高木氏で、施工が原田氏のコンビだった。当日は、左官作業をライブで見せていただき、高木氏や僕が加わり、土談義、モノ談義を展開しようという趣向だ。 朝から準備された竹小舞(たけこまい)と言われる下地に、親方自ら5ヵ所で採取した土をダイナミックに塗りつけていく。その動き、早さ、滑らかさ。見事なパフォーマンスである。合間、合間に、材料のこと、技術のこと、土壁のこと、空間のことなどを、原田氏に尋ねたり、高木氏に振ったりしながら、講座は進んでいった。 会場の皆さんにお伝えしたかったのは、感傷的な手仕事信仰とは異なる、現代にも通じる本物のモノづくりをしている人たちの存在。そして、それらを活かすデザイナーや、本質を表現できるメディアの重要性だ。 後半のパーティでは、参加者の方々からいろんな言葉で評価をいただいたことが、僕ら関係者にはなによりのねぎらいだった。原田親方もことのほか上機嫌で、美味しいお酒を飲んだことだろう。 原田進の仕事展は、4/2〜4/28まで。
by ezoenaoki
| 2006-04-03 12:23
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