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2008年 09月 26日
鮎はもう落ち始めているらしい。ヤマメも今月いっぱいで禁漁。嗚呼、人生も終わりだ。
もう何年前からだろう。ハンカチの代わりに手拭いを使うようになった。パイル生地のタオルではない。木綿の和手拭い。バンダナをしばらく使っていたけれども、あるとき手拭いの文様の美しさ、面白さに改めて感動し、以来後ろポケットには常にさまざまな手拭いを入れている。 そうした心の動きの裏には、日本モノへの憧憬の強まりがあった。難しく言えば、己のアイデンティティの問題だ。海外へ何度か足を運んだり、あちらの方々と話をする機会が増えると、いつの間にか自分の拠って立つ居場所の風景が気になり始めた。古い日本家屋に住むようになったのもそうだろうし、フライフィッシング一辺倒から、日本独自の鮎の友釣りへ関心が広がったのも、同じ理由だと思われる。 しかし、現代の田舎暮らしが隠遁ではないように、近ごろの和手拭いのデザインは、非常にモダンなものが数多くある。つまり、今となっては、足元の伝統を見つめ直して、普遍への手がかりにする行為は、いたって健全に思えるのである。急に増えてきた和建築のリノベーションの仕事もそんな気分と無関係ではないのかも知れない。いつか、和綿から育て、手拭いはもちろん、衣服までプロデュースをしてみたい。 今夜は木工作家山口和宏氏の料理を楽しむ会へ。パスタ三昧。旨かった。明日は、川村忠晴氏いよいよ来福。
by ezoenaoki
| 2008-09-26 23:19
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